Thai Herbs

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タイハーブ(サムンプライ)

タイは古来より薬用植物(ハーブ)の宝庫と言われています。
亜熱帯地方特有の、強い日射しと雨季に潤う水の恵みを一身に受けて育つ多種多様なハーブは、タイの文化とともに育まれ、人々の間で伝承され続けてきた自然の恵みです。
日常の食生活でも頻繁に使用されることから、人々の生活にしっかりと根付いている事もタイハーブを語る上での特徴の一つです。代表的なタイ料理「トムヤムクン」には、レモングラス、こぶみかんの葉、タイ生姜、タイ唐辛子、パクチーなどのタイハーブが豊富に入っており、これらのハーブによる抗酸化作用や抗ガン作用はタイ国内外の大学機関等で研究が進められています。

タイハーブは、タイ語で「サムンプライ」と言います。
タイ医学におけるタイハーブ(サムンプライ)は、植物のみならず、動物、鉱物も含まれます。
サムンプライの発展はインド医学が発端と言われ、仏教寺院の中で僧侶達がハーブによる処方薬を作っていたという歴史があります。
タイ医学におけるサムンプライは、煎じ薬、サプリメント、ハーバルボール、ハーブサウナなどがあり、タイ医師に処方された錠剤や粉薬を服用する場合から、タイ古式マッサージを行う際に蒸したハーバルボールを身体にあてる療法、また産前産後や更年期の女性のためのタイハーブサウナによる療法など、様々な活用方法があります。

タイハーブ理論

タイハーブを研究する上で重要な理論に「4つのタート」と「10のテイスト」があります。
タートとはタイ語で要素・元素を意味し、宇宙を4大元素で分類するのと同様に、人間そのものを4つの要素に分類する理論が「4つのタート」です。これはタイ医学の重要な基本理念でもあります。

「4つのタート」は、以下の要素に分類されます。
「地(土)」「水」「風」「火」

地(土):固体の要素で、筋肉、骨、内臓、毛など
水:液体の要素で、血液、汗、涙、リンパ液など
風:循環エネルギー要素で、呼吸などの体内に流れる風など
火:燃焼エネルギー要素で、体温、消化など

「10のテイスト」は、風味による分類です。
①渋い
②脂っこい
③塩辛い
④甘い
⑤苦い
⑥吐き気を催させる
⑦酸っぱい
⑧スパイシー
⑨心地よい風味
⑩薄味
これら10の風味は、4つのタートのバランスを調整する重要な役割があると言われています。

タイハーブは、これらの基本的な理論に基づき、秩序正しく調合される事が重要です。